片思い?両思い?
その日の放課後、
「ねぇ、隆平さん?」
「はいはい?」
「何故・・ミスドでくつろいでるの?」
4人で座りながらドーナツを食べる。
「最近、日向が元気がねぇからな」
「は?・・・俺?」
「うまくいってねーんだろ?早苗ちゃんと」
え・・・そうなの?
「はぁ・・・なんで分かるかな・・・」
日向先輩はため息をつく。
「ま、分かったのは俺じゃないんだけどな」
「は?」
「いやいや・・・で?ダメなのか?」
「・・・ああ。・・・俺が・・許せなくてさ・・・」
「おう」
「でも、別れられなくて・・・」
「・・・そうか」
「・・・お前たちが羨ましいよ・・・仲良くてさ・・・」
日向先輩・・・。
「何言ってるんですか・・・逃げてるだけでしょ?」
「理沙?」
今はダメよ!?
私は目で合図する・・・隆平さんは気が付いてくれたけど・・理沙は気が付かない。
「彼女がどんな人か分かってて付き合うって決めたんでしょ?それなの・・・」
「理沙!」
私が大きい声を出すとハッとしてやめた。
「・・日向先輩はただ好きなのよ・・・好きだから彼女のことが許せない・・・でも好きだから別れられないのよ・・・そのくらい分かるでしょ!?」
「そ、それはそうかもしれないけど・・・」
「片思いをしていたら・・なおさらよ」