片思い?両思い?
「日向!茜ちゃんこっち!」
隆平さんの声のほうを向いてみると、2人とも裸足で海に入ってる。
「・・・寒くないのかな・・・」
私がぼそっと呟くように言うと
「あ~、あいつら熱いから大丈夫なんじゃね?・・・俺は入らないけど・・」
隆平さんと理沙の所へ行って、2人がじゃれあうのを日向先輩と呆れ顔で見ていた。
「う~、つめてぇ」
海からあがった隆平さんは少し寒そうだ。
「海になんて入ってるからだよ」
呆れる日向先輩に
「おっ?少し元気になったか?」
笑顔で聞く。
「ああ・・・ありがとな」
「お礼を言うのは俺にじゃないだろ?」
私のほうに目配せをする。
「おお・・・茜ちゃん、ありがとね」
軽く頭を下げる日向先輩に、慌ててしまって・・
「い、いえ、こつらこそ・・・」
訳の分からない返事をして・・・噛む・・・。
「「ププッ」」
「もう・・・やだ・・・」
私が口を尖らせると、2人は大笑いしていた。
それから4人で砂で遊んで、遊びつかれたからバスに乗って帰った。