片思い?両思い?
「何笑ってんの?」
「いえ・・・おいしそうに食べるなーって思って」
「ん?だってうまいよ?」
なんだか信じられない・・・あの日向先輩とこんな風に過ごせるなんて。
「あはは・・ありがとうございます」
「いえいえ」
見つめあってフッと笑ってしまった。
軽いストレッチが終わると帰る時間になる。
「あ、そろそろ帰らないとですね」
「あー、もうそんな時間か・・・」
「日向先輩走ってきたんですか?・・・ここからだと家までかなりの距離がありますよね?」
「いや、自転車。・・・乗せていこうか?」
え?
自転車にふ、2人乗り?
2人乗り・・・・ハッ・・・いけない・・・妄想してしまった。
「茜ちゃん?」
私がボーっとしてるから、日向先輩が心配そうにこっちをみる。
「あ、すみません・・・えっと・・・・遠慮しておきます」
少し俯き加減に言うと
「フッ・・・そう言うと思った」
と、笑顔を見せてくれた。
「え?」
「茜ちゃんは簡単に乗るとか言わないだろうなって思ってさ」
「あ、そうなんですか?」
「うん」
何だか満足そうに笑顔で
「じゃ、またね」
と、去っていった・・・。