片思い?両思い?
それから毎日早苗と一緒に帰ったり、久しぶりに体を重ねたりしたけど・・・何だか満たされない・・・。
一緒にいても楽しくない。
原因は分かってる・・・恵一のことをまだ気にしてるんだ。
はぁ・・・・どうしたらいいんだろう。
朝、いつも隆平は理沙ちゃんと茜ちゃんと話をしているのが分かってるから、ちょっとのぞきに言った。
「日向も目が覚めるといいのになぁ」
隆平の声が聞こえた。
「俺がなんだって?」
俺の話2人に聞かせてるんじゃねーだろうな。
「おう、おはよう」
隆平の後に茜ちゃんが噛みながら
「おはようごじゃります」
と笑顔で挨拶してくれる。
・・ププッ
「おはようごじゃります」
わざと俺も言ってやった。
「茜・・公家ですか?」
理沙ちゃんの突っ込みいいね!
「何言って・・・わざとじゃないのに!」
オロオロしている茜ちゃんを見るとホッとするな。
「茜は隆平に慣れたのに、なかなか日向先輩に慣れないよね~」
「え?そうなの?」
なんだよ・・・ちょっと寂しいじゃねーか。
「そうですよ~」
「いや、それは・・隆平さんと接する機会が多いから・・・」
まあ、俺は早苗と一緒にいることのほうが多いから仕方ないけど。
「そう言われれば・・・隆平のことは『隆平さん』だけど俺のことは『日向先輩』だもんな。壁を感じるな・・・」
「え?そ、そうでしゅか?」
プッ・・・噛みすぎだろ?可愛いいけど。
「そうでしゅよ?」
「わざとじゃないのにぃ~」
真っ赤になってる茜ちゃんは本当に可愛いよな。
やっぱりこのメンバーって面白いし落ち着くよな。
早苗といてもあまり笑わなくなっちゃったな・・・。
隆平が放課後暇か?って言うから、たまにはいいかなって思って、一緒に帰ることにした。