片思い?両思い?
早苗が行った後、一人で考えていた。
いつからこうなってた?
俺と付き合ってくれたのは、なんでだ??
「はぁ」
ため息しか出てこない。
早苗はこんな状態になって、どうして俺と別れようとしないんだろう。
考えれば考えるほど、訳が分からない。
それから数日、俺は早苗と帰らなかった。
メールも電話も教室で会っても話もしない。
俺・・・早苗にとってどんな存在なんだろう。
机に伏せていると
「おい、日向」
隆平だ。
「ああ?」
だるそうに顔をあげる俺に
「今日、一緒に帰ろうぜ」
と誘ってくれた。
「ああ・・・いいけど・・なんで?」
「顔が死んでんだよ」
「そうか・・」
顔って言うか、心が死にそうなんですけど。
「まぁ、元気出せや・・・お前たちの不仲は今に始まったことじゃねーだろ?」
「まぁな・・・本当嫌になるよ」
「だから、別れろって言ってるのに・・・」
「・・・・俺もそう思うんだけど・・・」
「おっ?考え方変わってきた?」
「・・・だけど、何でか早苗が別れようって言うと、拒むんだよな」
「は?あれだけお前のこと放置してるのに?」
「・・・おお・・・なんだろな?」
「・・・・さぁ?・・・・」
隆平も首をかしげる。
「理解できん」
「うん、俺も」
「俺も・・・って・・・自分のことじゃねーかよ」
「いや、まあ、そうなんだけど・・・ああ!もう!どうしていいかわかんねーよ」
「・・・まあまあ、とにかく一緒にかえろうぜ」
ポンと肩を叩いて笑って自分の席に戻って行った。