××型の彼!
彼氏の想い
『お、俺は別に、積極的な女が好きってわけじゃ…』
「え…?
でも、いつも積極的な女の子達といるから…」
私が驚きながら聞くと悠斗くんは慌てたように手を振った。
『アレは、違う!
あいつらは恋愛感情持ってるかも知れねぇけど、俺、あいつらみたいなのはちゃんと彼女にしようとは思えないし。』
「でも、ベタベタして腕組んだり告白されたり…」
私がねちねち言いたい事を言うと悠斗くんは『あぁ!もう!』と頭を抱えた。
『俺は、ああいう積極的な女は嫌いなの!
自分の意見ばっか押し付けて、今まで付き合った色んな男の愚痴聞かされて、付き合えると思うか?
別に聞きたくもねぇっつの。
でもほら、友達として聞いてるから仲良くできるわけであって!
俺が好きなのは由空なの!』
「は…い…。」
最終的に肩を捕まれ、諭すように二度目の告白をされた。
茫然と見つめていたら悠斗くんがムッと眉間に皺を寄せた。
『信じてないな!?
由空の親友って女になんで由空に手ぇ出さないのって聞かれて、俺滅茶苦茶ムカついたんだからな!?
いつもいつも、俺は理性保つのに必死なんだ!
ちょっとキスしたら可愛い顔するし!
俺が我儘言ったのに可愛い顔で笑うし!
なんなわけ!?
俺、今まで本気で付き合った奴いなかったから、どれくらいで深いキスしていいのかとか、抱いていいのかとかわかんねぇんだよ!
酷いって思うと思うけど、今まで自分の事しか考えないでヤってきたから!
女にさりげなく聞いても良い答えくれねぇし!
今更ダチに聞くのも恥ずいし、…大事にしてぇし。』
赤い頬を人差し指でポリポリと照れ臭そうに掻く悠斗くん。
大事に、してくれてたんだ…。
「ふぇ…」
『!?
なっ、なんで泣くんだよ!』
ボロボロ泣き出した私に悠斗くんが珍しく取り乱す。
彼氏の想い、嬉しいぃ…っ!