××型の彼!
彼女の困難
『じゃあそろそろ失礼しますね』
「あぁ、引き止めて悪かったね。
日隈さんも、疲れさせてしまったね」
「それって俺に失礼じゃね?」
唯登達の話しが終わったらしく、立ち上がったので私も立ち上がる。
なんだかんだで時間が過ぎるのは早く感じたし、退屈しなかったのでセクハラは許そう。
「また試合しようって伝えておいてね」
『はい、有り難いです!』
「あ、優希、俺送ろうか?
い・え・ま・で!」
「結構です。
名前で呼ばないでよ馴れ馴れしい」
私達のやりとりに唯登も先生も苦笑。
部屋を出て、挨拶をして高校を出る。
「肩透かしくらったみたいだね、なんか」
『んー…まあ納得といえば納得。
天才型って結構ああいうタイプが多いみたいだしなぁ』
「そうなんだ。
先生から色々聞けた?」
『いや、面白がって全然―…』
「優希ちゃーん!」
さっきまで聞いてた声とともに慌ただしい足音。
嫌な予感しかしないんだけど…
『矢崎…』
「お疲れ、天音!
優希にさ、忘れ物!」
肩を捕まれ、チュッと頬に軽い感触。
「じゃ、また試合の時になー!」
私の困難、増やすなっつの…