とりかえっこしようよ
家族〜結婚編・side光〜
ハリーがいない毎日。
もう必要がないのに、早起きの癖が抜けない私に。
「俺も、ひかりちゃんと離れて、引っ越したばかりの時はそうだった」
と、いっくんが教えてくれた。
「ハリーの代わりにはならないけれど、そろそろ新しい家族が我が家に来たいって言ってたよ」
いつもと変わらない、でもハリーのいない夕食の時間。
「え?
誰のこと?」
「未来の俺達の子ども。
『そろそろ行ってもいいですか』って聞かれてるんだけど、そちらの都合はどうですか?」
「……いつでも、好きな時に来てくださいってお返事してもらえる?」
「わかったよ。
早速、今夜から来てもらえるように準備しよう」
いっくんがにっこり笑って、
「楽しみだね」
と、囁いた。