とりかえっこしようよ
 日の出公園に着いた。



 いっくんはもう、ブランコに座って私を待っていた。



 私は自転車から降りて、いっくんに手を振る。


「おまたせ〜!パン持ってきたよ」


 いっくんが私に向かって歩いてきた。
 とびっきりの笑顔で。


「ひかりちゃん、こっちこっち。静かにね」



 手をつないで、私を公園の隅っこに案内してくれる。



 植え込みの影に、発泡スチロールの箱があった。


 中には、タオル。


「見て。可愛いんだ」




 そっとタオルをめくると、白いほわほわの毛が見えた。


 ぴかぴかのガラス玉のような、つぶらな瞳。


 よく見たら、白地に黒いぶちがある。


 耳がちょっと垂れていて、丸顔で……。


 か、可愛い!


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