とりかえっこしようよ
俺は高2になった。
七海は受験生。会えばお互いを求めてしまうから、我慢している。
九大を目指して予備校に通う七海が、ある日電話で俺に志望校を聞いてきた。
「まだ、決めていないよ」
「でも、樹ももう2年だし、そろそろ本気で考えないと時間がないよ」
「俺さ、転勤族だからどこの大学でもいいんだ。ただ、自分は転勤族になりたくないから、地方公務員になりたいな」
「何それ?せっかくの頭脳がもったいないよ。樹ならキャリアもマスコミも狙えるよ」
「それだと俺は確かに遣り甲斐があっていいかも知れない。うちの親父も自分の仕事に誇りを持ってる」
俺は父さんの事を尊敬してる。
でもやっぱり、転勤族は嫌なんだ。
七海は受験生。会えばお互いを求めてしまうから、我慢している。
九大を目指して予備校に通う七海が、ある日電話で俺に志望校を聞いてきた。
「まだ、決めていないよ」
「でも、樹ももう2年だし、そろそろ本気で考えないと時間がないよ」
「俺さ、転勤族だからどこの大学でもいいんだ。ただ、自分は転勤族になりたくないから、地方公務員になりたいな」
「何それ?せっかくの頭脳がもったいないよ。樹ならキャリアもマスコミも狙えるよ」
「それだと俺は確かに遣り甲斐があっていいかも知れない。うちの親父も自分の仕事に誇りを持ってる」
俺は父さんの事を尊敬してる。
でもやっぱり、転勤族は嫌なんだ。