命の箱
ナイフを手に持った真奈は
血まみれの男に狂気を向ける。



「消えて?悪夢よ消えて!」



「奥さん!」


男は声を荒げた。



「私を刺し殺すなら構いません
刺して結構です。


でも一つだけ約束してもらえませんか?」



頭から血を流しながら
男は真剣な顔をしている。
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