命の箱
ふざけるにもほどがある。
真奈はそう思った。


全身の震えが止まらない。


そう言えば待合室にいる人々も
レナの顔を見て不思議そうな顔をしている。


「何…あの人?」


「変なの…」


口々にそういう人を
かき分け走る真奈。


真奈の背筋に寒いものが走る。


真奈はわけが分からなかった。


医者はレナを人形だといい
待合室にいた人々も


真奈を不思議そうな眼で見る。


真奈は自分が奇妙な世界に
迷い込んだような気がしていた。
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