命の箱
「またホームラン…」


真奈はそう呟き男を
洋服ダンスに押し込んだ。


ガムテープを取り出し
扉を開かないようにしっかりと固定していく。



「やっと片付いた…


レナ!今昼ご飯作るから
待っててね!」



誰もいない荒れ果てた部屋に
響く真奈の声。



「そうそう…育児日記
つけるの忘れてた!


ええと3月19日…」

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