*・:ゆめの雫:・*
 先生は私の顔色ひとつ変えない

 表情にびっくりしていた

 普通家族が死んだらみんな

 驚くなり泣き出すなりするのだろう

 だけど私は父親をあまり知らない

 小さいころから仕事ばかりで

 朝も夜も休みなく

 働いているような人だったから

 家族なのにまともに顔を

 会わすこともなく

 居ていないような人だった

 死んだと言われても実感が

 沸くはずがなかった

 

 


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