Kiss me please!
「嘘…」

「嘘じゃねーって。望は俺の事好きじゃねーの?」

「……好き」

「じゃあ、彼氏にする?」

「……する」

「ほんと気が強くて頑固者だよなぁ。さっきの『キスして』は可愛かったのに」

赤く顔を染める望の、雨で張り付いた前髪をかき上げた。

「うるさいっ」

望は琉の首に両手を回すと、伸び上がって琉の唇を塞いだ。

「腕が治ってもキスしてくれるんだろ?」

笑う琉に望は笑顔で大きく頷いた。
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