Kiss me please!
これならキスぐらい…。

って、何考えてんの!

さっき彼にフラレたとこじゃない!

望はフルフルと頭を振った。

「で、どうする?」

「しません!」

キスしてもいいだなんて一瞬でも考えたのがバレないように必要以上にキツく返事をした。

「頑固な女だなー」

「がっ、頑固って!大体あなたが変な…」

男は望の言葉を遮るように肩を抱き寄せ、軽くキスをした。

!!

「もう二回したんだしいい加減観念したら?」

声も出ない望に男はニンマリ笑った。

無理矢理されるんなら合意の上でした方がマシかも…。
それでこの不毛な会話も終わるだろうし…。

だんだんと疲れてきた頭で考える。

「わかったわ…」

「素直でいいねぇ」

密着するほど近寄ってきた男を両手で押し止めた。
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