Kiss me please!

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あの日から治療費代わりのキスは毎日続いていた。

最初の無理矢理とは打って変わって優しいキスをしてくれる琉に望はふと思う事がある。

琉ってカノジョいないのかな?

カノジョがいて毎日キスしてるのなら私は浮気相手になるのかなぁ?

治療費代わりなんだから浮気にならないのか。

いや、でもカノジョが知ったら怒るだろな…。

だって、もし自分の彼氏がこんな事してたらすごく嫌だもん。

「望」

唇を離された事にも気付かず思考に耽っていた望はハッと目を開いた。

「何?俺とのキスにうっとりしちゃってんの?」

からかうような琉の声に頬を膨らませて反論する。

「違います!ちょっと…考え事してただけ」

「普通さー、男とキスしてる時に考え事なんてする?俺、傷ついちゃうなー」

そのキスの事で考えてるんじゃないの!

カノジョがいるかもしれない人と毎日キスするなんて何だか後ろめたい。

望は無言で琉からプイと顔をそらした。
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