イヌとカメの物語
chapter 2
#3
「…ほんとに合ってるの?」
もう5回目だ。
カメタが、僕にそう言ってくる。
「あ、合ってるさっ!!たぶん。
……アレ?どうしたの??それ。」
カメタの方を見ると、カメタの甲羅の上にハムスターが乗っていた。
「やっと気づいたのか?デブ犬!!」
「ガァァアアァァアァン!!!」
「ハムタくん!だめだよ、悪口は!!」
わかってるさ!!どうせボクなんか…
デブ犬だぁ!!!
いじけてる僕の横で、カメタは「ごめんね」と謝ってくれた。
嬉しいけど、僕が謝ってほしいのは、
生意気な口してる、あいつだ!
「あ″?なんだって?」
「なんであんたは僕たちと歩くんだ!
じゃまなんだよっ!!」
「ィ、イヌタ!!
言い過ぎだよ!ハムタにも事情があるんだよ!!」
まさかカメタに怒られるなんて、思ってもいなかった。
あいつの味方を、するのかー…?