★Time Pocket Love★
「やっぱり…」
春坂吏明…だった。
「春坂吏明??」
俺は、彼女の目の前へ
走って行き、
そう尋ねた。
彼女は、きょとんと
している。
「何方様ですか??」
…やっぱり覚えてないか。
「もしかして、俺のこと…知らない??」
「はい、全く」
とりあえず、
名前を言ってみよう。
「俺、夏川和希」
「あぁ…はい…」
彼女は俺の横を
すり抜け、
歩きだした。
−ガシッ…
俺は、彼女の腕を
掴んだ。