風の吹くままに。 〜短編時代小説〜
序幕。
この物語は貴方が生まれるよりもっと前の時代…――
に、迷い込んだ一人少女の物語。
どうか伝えて下さい、この想いを。
時代を越えて、募るこの想いを。
私と貴方が過ごした、僅かなあの時間…――
貴方は幸せでしたか?
「ありがとう。」
ならばこの身が朽ちるまで、永遠に誓いましょう。
ずっと、貴方の事を。
貴方の幸せを。
此処で願ってる…――
生きる時代が違っても…――
何も変わらない、この気持ち。