最低最高カレシ
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「いお!!大変だよ!!」
朝教室に入ると夏菜が叫びながら寄ってきた。
「なにが?どうしたの?」
隣にいる潤も驚いている。
「なんだよ。朝から騒がしい。」
「あの、鈴木 龍之介なんだけどね?」
はぁはぁ息を切らしながら夏菜が言う。
龍之介君が?
「…あいつ…ここら辺では有名な不良グループのトップだって…」
…不良グループのトップ?
「…今日の朝路地裏で結構大きなケンカしたって…。」
あたしは言葉を探すが見つからない。
…あたしは…どうしたらいいの?
「…だから、いお…気をつけなよ…」
深く頷く。
「…潤も。いお守ってね…。」
潤の大きな手があたしの肩を抱く。
「あたりまえだ。」
じゃ。と言って席に戻る夏菜。
あたしは…そんな人に好かれちゃってるんだ。
どうしよう。
すごく怖い。
「…伊織?大丈夫だから俺が守ってやるから。」