優魂者
「私の超能力は……とりあえず身体を固くすることだ」
「原理はわかってないんだな…」
折れた日本刀の断面を指でなぞりながら言う。切れたわけではなく折れていたことから、村正の言っていることは正しい事がわかる。多分かなりの硬度、それも日本刀を一撃でへし折れる力を持っている。1番始めは魂読と言っていたが……なんだったんだろうか?
「まあいいか」
そう呟くと折れた刀の切っ先を抜く
「どうするの無類君、瓦礫に捨てるの?」
薫が横から折れた刀を見詰めながら聞いて来た
「いや、こんな危ないの瓦礫に捨てらんねーよ。まあ、かなり細かく砕かれてたら捨てられないこともないが…」
「なら私の出番だな」
そう言うと村正は折れた刀を無類から引ったくり、おもむろに上に投げると
「それ」
超能力で硬化した拳の一撃で粉々に破壊した。
「……箒とちり取り取ってくるね」
薫はおかしい事が有りすぎ、一周して冷静になっていた。