優魂者


「で、本題に入りたいんだが」

無類達は居間に戻っていた。机の上には湯飲みが三つ置いてあり、一つ一つが彼らの前に置いてある。無類は軽く睨み付けるような目線を前に居る村正に向けた

「…んあ?なに?」

向けられた本人はお茶を啜りながらほうけた顔をして聞いて来た。

「何じゃねえよ、お前が此処に来た理由だよ」
「ああそれ?お前に危険が迫ってるから来たに決まってるだろ」
「いや、さも当然のように言われても……」

呆れたような顔をして無類は、はぁとため息をついた

「いや、漫画だと常識だろ?」

村正は首を傾げ聞き返す

「しらねぇよ、なあ」

そう隣に居る薫に聞いた

「うーん……漫画なら常識かな」
「お前もかッ」

無類に味方は居なかった。
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