優魂者
「脱線したな……で、具体的に何が危ないんだ?」
無類は聞いた後、お茶を啜り始める
「ああ、簡単に言えば表舞台には決して出ない、無国籍の集団がお前の魂を狙って殺しに来てるんだよ」
「ゴブゥッ」
無類が吹き出した。ただ湯飲みの中だっため被害は無類だけに留まった
「す、凄い漫画っぽいね……大丈夫無類君?」
「いやどちらかといえばエロゲっぽい」
咳込む無類を背中を摩る薫を見ながらとんでもないことをさらりと言う。ただ誰も聞いていなかった
「なんつう唐突だ…そいつら全員超能力者なのか?」
「全員ではないが……だいたい十数人は超能力者だな」
村正はそのままお茶を啜り
「どれくらい強いんだ?」
「チート」
ぽつりとそう呟いた
「……酷いね」
薫、意味は分かったんだ。
「勝てる見込みは?」
「さあ?お前次第だな。お前がかなり有効な超能力を発現したら事はスムーズに進むし、ダメな能力を発現したら死ぬだろうな」
「ホントに俺次第だな…」
またもやはぁ、と溜息をついた。
「責任重大だね、よく分からないけど…」
薫は軽く無類を慰めた