優魂者
一分もすると不良は全員、いや一人途中で逃げた為十八人を木刀で殴り倒した。
少年は無傷。服に付いている血は全て反り血。べったりとはいかないが木刀にはもっと血がついていた。
その血を気絶している不良の服で拭い、脇に鞄と共に置いてある長細い袋に入れて、鞄と木刀が入った袋を持って、騒ぎになる前に早足でそこを離れた。
次の日。案の定というか、当たり前に騒ぎになっていた。
「全員叩きのめしておくんだったな、逃がさすに」
今更ながら後悔する少年だった。