優魂者
朝ご飯を食べ終えた後、薫は一足先先に学校に向かった。
無類は自身の部屋に入り、自分の学校の制服を着る。無類の制服はブレザータイプで黒ベースに襟と袖と裾の先が白いデザイン。女子用のはスカートに白いラインが一本だけ入っているデザイン。
着替え終えた後自室から出て、部屋の横で壁に持たれて立っていた村正に向く。
「本当に居座る気か?」
「本当に居座る気だ」
無類は黙った間々村正を見詰めて。溜息を一つ。
「お前は親戚という事にしておく、それでいいな?」
諦めた様子。口調にも渋々感が滲み出ている。
「居れるならなんでもいい、部屋も貰えると有り難い」
「図々しいな…親父の部屋が空いてるから勝手に使え」
無類は村正の横を通り、歩いていく
「何処に行くんだ?」
「学校」
そう言って無類は薫とは遅れて学校に向かった。