Cherish
[ずっと楽しみに待ってたのに。]
1人つぶやいた。
悲しさを、
我慢できず
家を飛び出した。
分かってる。
分かってるよ。
ママが、
舞のために
仕事してくれてるって。
だけど…
[・・・・っ]
イルミネーション
がキレイな街の近くの公園。
雨の中走って来たから、
びしょびしょ。
[さむッ…さむ…い…ッ。]
泣きながら、
うずくまっている私。
[?!]
「……まい?」
[……将海…]
「なにやってんだよ。」
将海が、
心配して私を見ていた。
[別に。なにも…し…ッ…。]
「うそ。」
[・・・・]
「かぜ…ひくぞ」
将海は、自分の着ていた
ダウンを私にかけてくれた。
「家に帰ろ。なっ?」
[ヤダ…っ]
私...わがままだよね。
「ぢゃ、俺ん家一緒に行こ-」
将海は
にっこり笑いながら
私を、立たせた。
[へえっ?]
私は、涙がはっと止まった。
将海は、私の手をとり、
一緒に将海の家まで行った。