死神は柑橘系 ～死の宣告とオキテ破りな恋～

1.死神の少年

さっき言ったとおり、俺は人間であって死神だ。

人間と死神のハーフというよりは死神の力を持った人間…いや、死神の仕事をやらされてる人間だと思ってくれるといい。

もちろん黒いローブ着て鎌とか持ってなんかない。フツーの格好してる。
普段はちゃんと高校生やってて、いま2年生だ。

県立道敷(みちしき)高校っていう、県内では虹橋学園てのに次いで2番目の進学校に通っている。

弓道部に入ってて、インターハイだって出たんだぜ。
たいしたもんだろ？


そんな俺が「死神」としてどんなことをやってるのかというと。

おっ、ちょうど仕事だ。
ちょっと見ててくれ。