求愛ラバーズ
苦笑しなが言う貴久くんにチカも苦笑を返す。





「だよな。俺達の前じゃ絶対強がるんだよな。あっ、お前電話しただろ?俺は知らねぇからな。」


「今言っても遅いよ。共犯なんだから。」


「クソ生意気。」





悪態をつくチカに貴久くんはニヤリと笑う。





葛城さんの回りにはこんなにイケメンがいるのか……。





こんな人達を見てるんだか目は肥えてるはずだよな。





会社の男達なんてぼやけてしか見えないのかもしれないな…。





「なぁ、宗士。ありさって会社ではどんな感じ?」





名前で呼ばれたのに少し驚いたが、飲み友達ができたんだと嬉しかった。





「会社では男性社員のマドンナ的存在。クールな感じかな。」


「あっははは!クール!?ありさが?頑張ってんじゃん。」





意地悪そうに笑みを浮かべ、グラスを口につけるチカ。





「しかもありさがマドンナだとよ!」


「顔はいい方じゃん。」


「ありさ達ってまぁ顔はいいけどバラバラだよな〜。」


「でも、ありさだから上手くいってんじゃない?」


「だな〜。」





この兄弟の会話は話が見えない。



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