求愛ラバーズ
噂されてる事が知らなかったのか、葛城さんは自分の手にある缶コーヒーをジッと見つめる。





｢葛城さんって、23歳なんだよね?｣





話しを逸らす為に言ったが、後悔した。





｢女性に年齢を聞くなんて失礼ですよ?｣


｢ごめんっ。いやっ……あー……。｣





謝ったものの、なんて言えばわからず言葉を濁してるとフッと吹き出す声が聞こえた。





｢ごめんなさい。意地悪しちゃいました。｣


｢………葛城、さん?｣





口元に手を当てクスクスと笑う葛城さん。





｢三井さんの言う通り23歳ですよ。三井さんは25･26歳ですか?｣


｢残念、29だよ。｣





若く見られた事がなんだか嬉しくて顔が緩む。





｢うっそ……29?｣





そう言った葛城さんは2度目の驚きを見せたが、その後に続く言葉で俺を落胆させる。





｢私の彼氏と同じ歳なんですね…。｣





聞き直してしまいそうだった。





｢なんだか親近感湧きますね。｣





その日から俺と葛城さんは仲良くなった。




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