求愛ラバーズ
「秘書って随分暇な仕事なんですね。だったらこんなに人間いらないんじゃないんですか?」





今まで喋っていた2人は声のした方を向き、顔面蒼白になっている。





「社長の愛人ね〜……バッカバカしい。パトロンがいるだとか私を笑わせたいんですか?失笑しか出来ませんよ?この会社はエリートばかりだと聞いたんですが……一部は違ったようですね。」





あまりにも葛城さんが毒舌なもんだから驚いた。





でも、2人の顔を見ていると笑いが込み上げてくる。





「三井さん、頼まれていた書類です。」


「ありがとう。」


「三井さん、バカが移らないように気をつけて下さい。」





ニッコリと微笑む葛城さんに苦笑を返した。





葛城さんが秘書課から出て行っても未だ2人は固まったまま。





本人がいないと思って話してたら実はいたんだよな。





そういう話は仕事が終わって話せばいいものを……自業自得だな。




「話は終わっただろ。仕事に戻れよ。」





「「はい……。」」





それにしても、あんなに毒吐きまくったらまた噂が増えるんじゃないか?




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