空を見た日。
テスト勉強会。
「ゆーいー!」
そろそろ高校に入って初めての夏休み。部活に所属していない俺には楽しみで仕方がない。
「何だよ。高史」
「テスト!一週間後のテストー!!」
「……あぁ。期末のことか?それがどうした……?」
「おまっ!歴史なんか、全範囲だぞ?!」
「あー……そうだなぁ」
「俺、覚えられる自信ねぇ……」
うわぁぁ、と頭を抱え込んだ高史に俺はそうだなぁ、と返す。
「授業のノートん中から中間は出てたし。今回もそんなんじゃないのか?前回は簡単だったしな」
「…………聞く相手を間違えた……」
「え、な、なんでだ?!」
きょとん、とする俺に高史はただため息をつくばかり。
意味がわからない、と怒ったように言えばじと、と見つめる高史が一言。
「お前、勉強できるもんなぁ」
「助けろ、拓」
「いーやーだーね」
ぱたぱたという足音と共にやってきた拓真と慶太。何やらこちらはこちらで何かを言い合っているわけで。
「どーしたんだ?けーくんに永岡?」
「聞いてくれよ!結衣!」
「お、おぅ?」