空を見た日。
「ふっ……そんなことはないぞ。永岡」
「……?高藤?」
「結衣はいつも寝ている!!」
「「え(何っ)?!」」
俺は高史のばかー、と心の中で叫びながらぽかん、とする残りの二人に視線をやる。
「………な、ながおか?けーくん?」
「……いつもテスト前はどうしてるの?」
「……へ?」
「俺のノートをちらり、と朝にみるくらい」
代わりに答えた高史を俺はきっ、と睨む。
「いやぁ、な?いつも寝ているわけじゃあないんだ……だから「結衣」
この場にいるメンバー以外からの声に俺はくるり、と振り向く。
「瑞季……?」
「体育の古賀先生が呼んでたよ、結衣」
「体育………?っあー!!忘れてた!先週のレポートのやつだ!!」
悪ぃな、と俺は教室を後にした。
助かった、と思っていたのは言うまでもない。
「バーカ」
「……つるさいなぁ、この減らず口はぁ!」
体育館にいる先生の元ではなく……
たどり着いた先にいたのは瑞季。
「貸し、だから」
「この前のクッキーであいこだろ?」
「それとこれとは別だ」