告白プロジェクト【短編】
悔しそうにスカートの下を掴む未乃里。
面白れえ。
その顔たまんねー。
真っ赤な顔して緊張で瞳を潤ませる彼女はホント可愛すぎる。
そろそろ付き合いたいなんて俺も考えてるけど、この顔が見れなくなると考えるとまだ惜しいなって思う。
もうすぐ家につく。
ここまで来たら未乃里はもう告白しようとはしない。
いつもそうだ。
だけど耐えきれなくなっているのか、今日はいつもと違った。
「聡志っ、好ー……」
「っ!」
『好き』。いつもと違ってその言葉が出掛かっていたので慌てて自分の口で未乃里の口を塞いだ。
唇を離すと真っ赤な顔で固まっている未乃里が目にはいる。
その姿に口元が緩んだ。
まだ、言わせねえよ。
それに、告白はやっぱ俺からしたいだろ?
緩んだ顔は、まだおさまらない。