あたしとリュウイチ
真光塾
その変な宗教みたいな名前が
ママとパパの再三の協議の結果
選ばれたあたしの新しい塾だった。
あたし達の住む町の
かなり外れにあって
自転車で30分以上かけて
通わなきゃならなかった。
いろんな町にある
大手の塾とか予備校と違って
真光塾は
普通の家の一部を改築して
教室にしただけの
はっきり言って
ショボい外見だった。
それでも小学生から高校生まで
結構な数の生徒がいて
新聞に入っていたチラシによると
有名校にも毎年それなりの数の
合格者を出していた。
そのチラシがパパとママの
おめがねにかなったのだった。