君に染まる(後編)
とめられない…………と、思っていたんだが。
「………未央?」
その唇から漏れる吐息が消え、くすぐったいと身をよじらせていた未央は今この瞬間、気持ち良さそうな寝息をたて眠りについた。
「ま…じかよ………おい……」
すっかりエンジンがかかってしまった自身の熱をどうしようかと大きなため息をつく。
とりあえず未央をベッドに寝かせる。
「風呂入って、どうにかしなくちゃなこれ……あー…アニキにも連絡するんだっけか……はぁ……」
再びため息をつき、眠る未央の側に腰をおろした。
…目が覚めたら、未央はどんな顔をするだろうか。
そして、なんて言うだろう。
正直、すごく怖いし怯えてる。
…それでも決心したんだ。
未央に側にいて欲しい。
だからもう迷わない。