シンデレラの悪事
よし、そろそろかな?
私は携帯をぎゅっと握りしめて覚悟をきめる
アドレスに登録された“悠真くん”まだ登録されたばかりだけど、彼のアドレスもすぐ消えることになるのかな…
ピリリリリ-ピリリリリッ
「はい」
「あ、悠真君?」
電話で聞く悠真くんの声はちょっぴり低く感じてしまう
「麻衣、ちゃん?どうした?」
「えっと…鍵…持ってないかなぁ?」
遠慮がちに聞いてみるが
彼は絶対に私の鍵を持っているハズ。だって私が故意に忍ばせたものだから
これは、一応お誘いのしるし
女の賭けだった
「うん。あるけど、届けんのめんどくさいし…今度ね?てかこれ偽物だよね?」
…は?