神人~伝説の神人が死んだ日~
そしてナスカは、バースの手にナイフを握らせた。
「死になさいバース。もうこれ以上頑張る必要ないじゃない。世界が滅びてもバースには関係ないし、バースのせいじゃないでしょ?」
「そうだな…」
ナイフを握る。冷たい感触が伝わる。
世界がどうなろうが私には関係ない。もう私はやれるだけやった。扉を開いたのは私のせいじゃないし、ゼウスが世界をどうしようと関係ない。
「死になさいバース。生きてても仕方ないわ」
バースはナイフを両手で握り、喉元に持って来た。
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