神人~伝説の神人が死んだ日~
その瞬間、周りの景色が変わりそこはアパートに囲まれた空き地。
バースは土管にもたれてナイフを握っている。目の前には血に染まったバースの神剣を持ったヘウ"ン。
これは現実の世界か?
「ヘウ"ン…」
ヘウ"ンは強張った表情で神剣を握る。その手が震えているのが分かった。
「ヘウ"ン」
バースは涙を拭き、ヘウ"ンの手を両手で包み一本一本ヘウ"ンの指を神剣から外していく。
「ごめんな、ヘウ"ン。私が弱いから、お前の手を汚してしまった。本当にごめん」
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