神人～伝説の神人が死んだ日～

ヘウ"ンが目を覚ましたのは、ホテルに来てから三十分後だった。
「ん…。三十分しか経ってないんだ…」
時計を見ながら起き上がる。体調はすっかりよくなっていて、あんなにダルかった身体も軽い。
薬を飲んだとはいえ、こんなに早く良くなるものなんだろうか？
「ま、いっか。良くなったし。バースの所に行こう」
ベッドから出てヘウ"ンは扉に向かって部屋を出た。
特には気にしなかったけど、ピエロから貰った風船は萎んでしまって、床に落ちていた。