恋シ、愛(かな)シ。
あいうえお
[あ。]

愛してる や
逢いたい とか
貴方のために
愛の言葉。


扱いにくい
合言葉だけど
有らん限りのキモチを
貴方に
あげる。



[い。]

悪戯な貴方に
いいたい言葉。

一杯あるの。

何時(いつ)か 教えてあげる、ネ。

今は 言えないの。


色褪せてしまいそうで。



[う。]

歌いだした鳥は
泡沫の恋を
うんざりするほど 知ってる。

項垂れたりしないで。

優曇華(うどんげ)の花も きっと開くよ。

現(うつつ)の世界は
移ろう言葉だけじゃないから。



[え。]

偉い人になりたいと
絵空事のように、思ってた。

得も言われぬこの地球(ホシ)と
永久に、言えないけど。


英霊も眠るこの世界で
エゴイストにはなりたくない。



[お。]

「俺のコト好き?」 と
 
男は聞いた。

女は笑って答えなかった。

男は ますます
女を愛してしまった。

女は結局

男の想いには答えなかった。


女には 「好き」という言葉は
重すぎたから。
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