青空の紙ヒコーキ
「手を動かせってさっきから言ってるだろ?」

「だぁって分かんないんだもん。」

「なんでだよ…これ以上ないってくらいバカ丁寧に説明してるのに。」

「あたしの頭が化学に対して拒絶反応を起こしてるからとしか言いようがありませーんっ!!」

「それで『はいそうですか。』って帰すわけにもいかねぇんだから。
12時までは集中。
お前用に作ったプリント持ってくるからな。
ちゃんとやれよ。」

「ふぁ~い。」


あたしはあくびと一緒に返事をした。


てらりんがいなくなって完全に一人になった教室。


退屈。


あたしは手を止めてまた窓の外に目を移す。


陽たちは休憩に入ったらしい。

女の子たちが一斉に陽に飲み物を渡す。

それをやんわり断って、自分のカバンから飲み物を出してそれを飲み干した。

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