青空の紙ヒコーキ
みんなくじ運がいいんだか悪いんだか分かんないけど、男女ペアな感じで座ってるとこが多くて、なんか妙に盛り上がってる。

「出発するぞー」
っていうてらりんの声があんまり聞こえないくらいに。


ってか陽ってあたしの右斜め前だよね…?(※はるはバスの一番左奥にいます)
隣は誰なんだろー…って…


あたしはちょっと身を乗り出して前の座席の子を見た。


「緋那!?」

「後ろはるっ!?」

「うん。ってどしたの緋那…そんなに縮こまっちゃって…」

緋那はなんか信じられないくらい縮こまってて、少し顔を赤くしていた。

「っ…なんでもないよ!!」


陽の隣ってそんなに緊張するんだ…
陽くんの隣ーとかいってはしゃいでたくせに、実際にその隣になるとこんなにカチコチになっちゃう…

別に普通なのにな。
陽、喋りやすいし。


「山瀬さん…もしかして風邪?」

「え!?違う違う!!大丈夫!!」

「そっか…ならいいんだけど。」


ね?別に普通じゃん。緊張することなんてない。

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