青空の紙ヒコーキ
「さっきから俺のことばっかりだけど、はるは…どうなの?」

「え?」

「はるには好きな人…いるの?」

「えっと…
分からないの。」

「分からない?」

「うん。
すごく大切なんだけど…

その人を…
たとえば…陽が思ってるように好きかって言われると分かんない。」

「そっか…。」


少し切なげにそう陽は呟いた。



また続く沈黙。
でも沈黙を破ったのは陽。


「最後の1本、やっちゃおうか?」

「うんっ!!」


あたしたちは線香花火を見つめた。


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