青空の紙ヒコーキ
*陽side*

『陽は…今、好きな人…いたりする?』


はるの口から出てきた言葉に動揺を隠すことができない。

なんて言えばいいんだろう。

「はるだよ。」

なんて当然のことながら言えない。

ただでさえずっとなにかを思いつめた顔でいるから…
これ以上はるを混乱させて、暗い顔をさせておきたくない。


でも嘘は言いたくなかった。

本当は言ってしまいたい。

でも伝えた。

「好きな人はいる」と。


はるは目を丸くした。

多分気付いてないんだろうね。

その相手が自分だってこと。

だからそんなに驚いている。

ちょっとは気付いてくれたっていいのにな。

そんなことを思ってしまう。


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