青空の紙ヒコーキ
どうやって答えよう…かな。

考えてなかった。

っていうかそういう風に笹川に返されるなんて思いもしてなかったし。



「安藤くん?」

「え…っと…まぁ…人並みには。」

「え!?ってことは好きな子いるんだ…。」

「えーっとま…まぁ…な。」

うん。笹川のことだけど。

「そっか…。」


あれ…
なぜだか笹川はふっと下を向いた。


「笹川?大丈夫?つーか寒い?」

「あ、ううん。大丈夫。」


心なしか声が震えているような気がする。

俺は羽織っていたパーカーを肩に掛けた。


「え?」

「掛けてな。
さすがに夜は少し冷えるし。」

「あ、ありがとう。」

「いーえ。」

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