青空の紙ヒコーキ
かーっと一気に体中が熱を帯びる。

梨絵と呼んだことも

握ったこの手も

全てが俺の心拍数を上げる。



梨絵が俺の手を握り返してきた。

そんなことが嬉しくて

また俺の心拍数は上がる。



梨絵の部屋に着いた。

「送ってくれてありがとう…。」

「いえいえ。」


名残惜しいけど…
俺は握ったその手を離す。

なんか一気に切なくなる。

だけどその気持ちを何とか抑えた。

そしてその手で梨絵の頭を撫でた。


「んじゃ、おやすみ。」

「うんっ!!おやすみ…久哉くん。」


暗くて良かった。

多分梨絵にはバレてない。

俺の顔が異常なくらい赤いってこと。


*久哉side END*

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