青空の紙ヒコーキ
「でもま、一応無事だったんだし、結果オーライだって。
つかお前が風邪ひいたらそれこそはるが気に病むぞ?」

「大丈夫。俺、かなり健康体だから。」

「そうかもしんねぇけどさぁ…」

「それにしても…久哉。
いつの間に『梨絵』なんて呼ぶ仲になったの?」

「は?ってお前気付いて…」

「呼び方変わったなって思ったから言ってみただけなんだけど…
そんなに顔赤くしなくても…。」

「うるせー!!」



久哉のことを少しからかってはいたものの、

やっぱり頭の中をよぎっていくのははるの顔。

泣いて真っ赤になった瞳。

俺に抱きついてきたときの腕。

震える肩。

その全てを…


俺のこの手でずっと…抱きしめていたい。


君の小さな体、そして震える肩を抱きしめたとき

俺は確かにそう…思ったんだ。


*陽side END*



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