青空の紙ヒコーキ
時計の針の音があたしを焦らせる…

こんなの…
24日までに出来上がるのかなぁ…?


「根性見せなさいっ!!」

「はいっ!!」


編み物って根性見せるものだっけ…?
もっと女の子らしいものだと思ってた…
っていうかあたしにとっては普通のスポーツなんかよりも何倍もきつい。



時計を見ると、9時半。


「さーてとっ!!
あたし、もう帰るね?」

「え!?もう帰っちゃうの!?」

「だってもう9時越えてるし。
さすがにあたしも夜道は危ないし…。」

「送ってくよ!!」

「大丈夫。襲われたりなんかしないし。
っていうか、もうちょっと頑張ってから寝なさいよね?」

「え!?」

「そのペースじゃ間に合わないから。」


梨絵はあたしのマフラー(になる予定のちっちゃいもの)を指差した。
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