青空の紙ヒコーキ
「大丈夫大丈夫。
ってかごめん…
待たせちまって…。」


俺はそっと梨絵の手に触れる。

思ってた以上に冷たい。


「こんなに冷えて…
ホントごめん。」

「え!?
あ…いいのいいのっ!!
あたしが今日手袋忘れちゃったせいだし…
っていうかあたしが勝手に待ってただけなんだから。
久哉くんが気にすることなんてなにも…。」

「あっためてやる。」

「え!?」


俺はぎゅっと力を込めて手を握った。

そしてその手を引いた。



「ちょっとさ…
グランドに出ねぇ?
寒いけど。」

「え?」

「いーからいーから!!」


俺は半ば強引に梨絵の手を引っ張った。


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